先日ある患者様から、お飲みになっている処方薬がドーピングの規定に抵触しないかを確認して欲しいというお話がありました。
今年の夏に受講したドーピングに関する講習の資料をみると問題ないことが確認でき、患者様にもご安心いただくことができました。
日本にはスポーツファーマシストといって、アンチ・ドーピングについての最新の知識を有する薬剤師を認定するシステムがあります。
このような認定はドーピングに限らず、糖尿病やがんなどの疾患に関連するもの、また高齢者や妊婦、小児など患者さんの背景に関連するものなどでも存在するシステムです。
ですが、このような認定を有していなくても、薬剤師は日々研修を受けて知識をアップデートしています。
新しい薬が出てきたり、病気の治療方針が刷新されたり、また処方薬だけでなく市販薬やサプリメントのこと、病気の予防・改善のための食事、運動、睡眠といった生活管理のこと、在宅医療のことなど、勉強の範囲は広範囲に渡ります。
特定の分野に限らず、幅広く健康にまつわる知識を更新していくことで、薬剤師は一つの分野のスペシャリストである前に健康をサポートするゼネラリストなのです。
患者様の日常についてお話しいただくことは、一見薬とは関係ないように思えても、薬剤師目線で見るとそこに副作用を防いだり、薬との付き合いにおける不便を和らげたりするためのヒントが隠れていることは少なくありません。
病院でも話してきたのになんで薬局でもまた話さなきゃいけないの?と感じる方もいらっしゃると思いますが、薬局の薬剤師が患者様からお話を聞きたいと思うのはこういった理由があるからなのです。
ですので、普段使っている薬のことだけでなく、市販薬のこと、日常で感じた健康にまつわるちょっとした疑問や不安など、いろいろなことを薬剤師にお話しいただけたらと思います。
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